肺腺癌のmicropapillary成分(MPC)の有無とvimentin発現をみると,MPC腺癌は低分化腺癌と同等の予後で,両者ともvimentin高発現が認められ,vimentin発現は予後因子となる結果がえられた。切除不能局所進行肺癌でシスプラチン併用の化学放射線療法が施行された症例のEGFR遺伝子変異の有無が治療結果に及ぼす影響をみると,局所進行非小細胞肺癌のEGFR遺伝子変異群の化学放射線療法では早期の遠隔再発を抑える治療手段が必要であると考えられた。また,EGFR高発現は扁平上皮癌に多く,抗EGFR抗体は放射線増感作用を有することが示唆され,扁平上皮癌で有用である可能性が示された。
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