マウス頭部(大脳部)においては、X線照射2日後、炭素線の場合は1日後になんらかのレドックス状態変化が起こると予想された。MC-PROXYLを造影剤とした場合には、放射線照射後にシグナル消失速度の低下が観察されたが、TEMPOLを造影剤とした場合には逆にシグナル消失速度の増加が観察された。レドックス変化が1-2日後に生じていることから、障害されたミトコンドリアからのスーパーオキサイドの生成が懸念された。加えて、低分子SODミミックであるTEMPOLでシグナル消失が増加する(速くなる)ことからも1-2日後のレドックス変化にスーパーオキサイドが関与している可能性が予想された。
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