研究分担者 |
谷水 直樹 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (00333386)
平田 公一 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50136959)
三高 俊広 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50231618)
石井 雅之 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (50643201)
市戸 義久 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (80452978)
|
研究実績の概要 |
ヒト肝細胞の分離に関しては順調に進んでおり、ドナー細胞採取に係る安全性の検討や手技の報告を行った。外側区域切除によるドナー採取は、安全性と効率性を重視するが、手技の報告を行った(Mizuguchi T, et al. J Liver 2:141.)。また、術中の乳酸はドナー細胞の生存率に影響し、温阻血時間によって術後の感染性合併症を惹起するため、測定モニタリングの有用性に関して報告した(Meguro M, Mizuguchi T, et al. J Hepatobiliary Pancreat Sci. 2014;21:489-498.)。また、この合併症に関して一定の学術的評価を行うため、分類と程度に関して基準を作成した(Ishii M, Mizuguchi T, et al. World J Hepatol. 2014;6:745-751.)。また、ドナー採取におけるハーベスト方法に関しても、解剖学的領域を意識した切離方法と意識しない方法とでは、ドナー手術のリスクが異なるほか、切除適応になった病態の長期予後も影響を与えうる可能性を指摘した(Ishii S, Mizuguchi T, et al. World J Gastroenterol. 2014;20:3335-3342.)。次に、最大量のドナー細胞採取は、肝右葉切除において期待されるが、手技そのものに危険性が伴う。これを安全に施行する為、肝臓の背面で下大静脈前面に生理食塩水を注入して行う方法を考案し、手技のビデオも併せて報告した(Mizuguchi T, et al. J Am Col Surg 2014;219:e11-4.)。また、細胞の栄養バランスとしてBCAAの重要性に関して臨床的意義を報告してきたが、これまでの報告をまとめて、著書として出版した(Mizuguchi T, Mitaka T, Hirata K. In Rajendram R, Preedy VR, Patel VB, eds. The branched chain amino acids in health and disease. London: Springer; 2015. pp65-77)。
|