DA-Lewラット間の肝臓移植では移植肝臓内に進行性の急性T細胞性拒絶反応と抗体関連型拒絶反応により移植臓器は11日程度で機能廃絶に陥った。DA-PVGラット間の移植では7日から14日目には拒絶反応と同様の炎症細胞浸潤を認めるがT細胞とマクロファージが少なく、多くのFoxp3+ Tregが含まれていた。21日目には炎症細胞の消退がみられ100日目には移植臓器の生着を認めた。長期生着臓器にはTh1 < Th2サイトカインの環境で、炎症に関わる miRNAsの増減も認められた。移植臓器の拒絶反応や長期臓器生着の免疫応答には炎症性サイトカインやmiRNAsの制御が関連していることを明らかにした。
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