研究課題/領域番号 |
26461933
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究センター) |
研究代表者 |
圷 尚武 独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究センター), その他部局等, その他 (00344979)
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研究分担者 |
丸山 通広 独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究センター), その他部局等, 研究員 (40399754)
野口 洋文 独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究センター), その他部局等, その他 (50378733)
大月 和宣 独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究センター), その他部局等, 研究員 (50399755)
西郷 健一 独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究センター), その他部局等, 研究員 (60323424)
松本 育子 独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究センター), その他部局等, その他 (70649128)
青山 博道 独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究センター), その他部局等, その他 (80598243)
長谷川 正行 独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究センター), その他部局等, その他 (80648030)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 膵島移植 / 膵臓保存 / 持続冷却潅流保存 |
研究実績の概要 |
本研究は、改正脳死移植法の施行による脳死膵臓移植の増加に伴い、増加が予想される心停止ドナー、いわゆるマージナルドナーよりの膵ランゲルハンス島(膵島)移植を想定して、LifePort(LP)による新たな持続冷却潅流保存法の有効性を評価し、現在膵臓保存法として広く行われている二層法と比較検討し、これを膵島移植に臨床応用し、より安全で効果的な膵島移植を実現することを目的としたものである。 本研究の初年度にあたる平成26年度は実験モデルの作成や試薬・実験機器の準備に重点をおいた。まず、障害膵の作成モデルとして、ビーグル犬に30分の温阻血時間を加えた後、全膵摘出するイヌ膵移植モデルを採用した。実験デザインは、LPを用い24時間灌流保存したものをLP群、摘出膵を二層法にて24時間単純冷却保存したものを二層法群とし、二群間の比較対照実験とした。LPの灌流条件は、灌流液として細胞外液組成であるKPS-1液を使用し、灌流圧は10mmHg、灌流温度は4℃、灌流時間は24時間と設定した。また、二層法群の保存条件は、二層法を用いた4℃・24時間単純浸漬保存とした。 以上、今年度は、温阻血時間、還流量、灌流圧、保存温度などの実験デザインの設定や試薬・実験機器等の準備についてほぼ完了した。次年度からは実際に設定された条件で障害膵臓の保存を行い、二群間における膵島の分離状態・分離効率(収量評価)と分離膵島の機能評価(内分泌機能評価、病理学的解析)を行い、LPを用いた新たな持続冷却灌流保存法の有効性の有無を確かめてゆく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成26年度の研究計画の主なものは、実験モデルの作成と試薬・機器の準備である。実験モデルのプロトコールは作成され、温阻血障害膵の摘出はできる状態であり、LifePortによる灌流保存、2層法による浸漬保存の準備も完了している。まだ、ビーグル犬を使った実験は始まっていないが、現在すぐに始めることができる状態にある。
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今後の研究の推進方策 |
実験モデルのプロトコール作成と試薬・機器の準備はほぼ完了している状態である。今年度からビーグル犬を使い実験を進めてゆく予定である。プロトコールに沿った、障害膵の摘出、LifePortによる灌流保存群、2層法による浸漬保存群にわけた膵臓保存、分離、分離膵島の機能評価を行うことは可能な状態であり、十分に研究を推進することができると考えます。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進捗状況により、研究費の使用時期が変更となった。
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次年度使用額の使用計画 |
実験動物・実験器具・試薬等の購入、論文の校正料等の使用を計画している。
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