研究課題
Myeloid Derived Suppressor Cells (MDSC)は自然免疫および獲得免疫の双方を抑制する非常に多能な免疫抑制細胞である。我々はヒト末梢血よりこのMDSCを非常に効率的に誘導する方法を確立し、さらにこの手法で得られたMDSCはNK細胞、細胞傷害性T細胞、マクロファージによる異種拒絶反応を著明に抑制することを明らかにした (Xenotransplantation 2014:21:46-56,Transplant proc 2014:46:1254-5, Transpl Immunol 2015:33:140-5)。またこのMDSCによって誘導される免疫抑制のメカニズムも明らかにした。MDSCにおいては非常に高いIDO-1の発現を認め、IDO-1インヒビターの投与により抑制効果が消失したことからMDSCはIDO-1依存的に様々な免疫細胞による拒絶反応を強力に抑制していることが明らかとなった。さらに様々なgene-modified ブタ血管内皮細胞における異種移植拒絶反応の抑制効果も検討した(Transpl immunol 2015:32:109-15)。これらの結果は、gene-modified ブタ臓器若しくはブタ細胞をMDSCと併用することにより、さらに強力な異種移植に対する免疫寛容が誘導され、異種移植臓器若しくは細胞のさらなる長期生存が得られる可能性を示している。
すべて 2016
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件)
Tranplant proceedings
巻: 48 ページ: 1285-1287
10.1016/j.transprocceed.2015
巻: 48 ページ: 1323-1325
巻: 48 ページ: 1279-1281