研究課題/領域番号 |
26461950
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
南 恵樹 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員研究員 (90398165)
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研究分担者 |
崎村 千香 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (00567175)
山之内 孝彰 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (10448508)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 再生医療 / 甲状腺 / 細胞シート |
研究実績の概要 |
目的;甲状腺再生医療による甲状腺機能低下症に対する新たな治療戦略 様々な原因で甲状腺機能低下症となり、甲状腺ホルモン剤内服治療が行われている日本人は50万人を超える。福島原発事故の際、内服薬供給が断たれ問題となった。甲状腺機能低下症に対する新たな治療法の確立を目指すものである。本研究では、細胞シート工学技術を活用し、再生医療の一環として甲状腺細胞シートの技術をヒト甲状腺細胞に応用して甲状腺を再構築させる方法の確立と、安全性についての基礎的検討を行うことを目的とするものである。検討内容として、甲状腺細胞シートの構築、ホルモン産生の安定性、細胞の安全性、安定供給のための検討等を行うものである。 方法と結果;1.甲状腺腫瘍や腺腫様甲状腺腫等にて摘出された非腫瘍部の新鮮甲状腺を、メスで細切し、コラゲナーゼ等の酵素処理により消化し、遠心分離を行い、甲状腺濾胞細胞を採取した。2.甲状腺濾胞細胞を温度応答性培養皿へ播種し、37度で培養を行い、顕微鏡にて形態的変化を経時的に観察した。3. 1週間程度の短期間の培養は、細胞形態を保ちつつ可能であることを確認した。 考察; 短期的な培養は可能であることを確認した。今後、機能評価(培養液中の甲状腺ホルモン濃度の経時的推移、等)、長期間の培養状況、凍結甲状腺組織からの濾胞細胞分離・培養等、最適な細胞密度、培養液組成の検討等、臨床を念頭に置いた検討を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
手術症例の減少のため、検体採取の機会が予想より少ない。
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今後の研究の推進方策 |
今後、機能評価(培養液中の甲状腺ホルモン濃度の経時的推移、等)、長期間の培養状況、凍結甲状腺組織からの濾胞細胞分離・培養等、最適な細胞密度、培養液組成の検討等、臨床を念頭に置いた検討を進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定より、薬品や消耗品が安価であったため。
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次年度使用額の使用計画 |
研究がさらに進展するよう、効率良く、主に消耗品へ使用予定。 また、情報発信として、結果を国内外の関連学会で発表する際の旅費や論文化する際の経費に使用する予定である。
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