この研究の目的は、乳癌の内分泌療法感受性を予測する因子の抽出である。長期のアロマターゼインヒビター(AI)治療中AI耐性となり、エストロゲン治療が著効したエストロゲンレセプター(ER)陽性再発乳癌患者の検体を用い、ノンゲノミックパスウェイを経由した経路がAIの反応性の違いに関与している可能性を示唆した。また、早期のERの遺伝子変化が内分泌療法への感受性の変化に関与していることを指摘する事に成功し、さらにこの早期の遺伝子変異の検出が血液サンプルでも可能であり、血液にて内分泌療法の効果予測が出来る可能性が示唆された。
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