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2016 年度 実績報告書

消化器癌におけるエピゲノム関連酵素TETファミリーおよび5-hmCの解析

研究課題

研究課題/領域番号 26461953
研究機関熊本大学

研究代表者

宮成 信友  熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (90336230)

研究分担者 馬場 祥史  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 講師 (20599708)
志垣 博信  熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (30594874)
渡邊 雅之  公益財団法人がん研究会, 有明病院 消化器外科, 部長 (80254639)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード5-hmC / 脱メチル化 / TET酵素 / 食道癌 / 癌化
研究実績の概要

癌細胞におけるDNAの脱メチル化機構にかかわると考えられているTET酵素および5-hmCの消化器癌における発現の意義を検討することが当研究の目的である。前年度までの研究で、食道癌の凍結切片より抽出したDNAおよびRNAを用いてTET酵素の発現を解析したところ、TET2が癌部で有意に低値であり、5-hmCとの発現量とも有意に相関することが判明した。以上の結果はOncotargetという癌研究分野の一流誌に既に掲載された。そこで当年度はまず、食道癌および胃癌の細胞株を培養して抽出したRNA中のTET酵素の発現量を解析したところ、多数の細胞株を培養して解析を行ったがいずれからも有意な発現量を確認することができなかった。したがって抗がん剤の感受性とTET酵素の発現の相関関係について細胞株を用いて確認する行程まで至らなかった。一方、食道癌患者の予後とTET2および5-hmCの発現が相関するかについて95例の検体を用いて検討したところ、5-hmCの発現量と予後に有意な相関関係は見いだせなかった(P=0.08)。またTET2 の発現量と予後にも有意な相関関係は見いだせなかった(P=0.38)。しかしながら、5-hmCの発現量と食道癌患者の病理学的背景因子の相関関係について網羅的に解析した結果、組織学的悪性度と有意に相関していることが分かった(P=0.017)。以上より、食道癌において5-hmCの発現は食道癌においてその癌化の進む過程に影響を及ぼす可能性が考えられた。今後は、胃癌および大腸癌患者の検体を用いて5-hmCやTET酵素の発現についてデータを解析し、病理学的背景因子や予後との関連について検討していく方針である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Epigenetic field cancerization in gastrointestinal cancers.2016

    • 著者名/発表者名
      Baba Y, Ishimoto T, Kurashige J, Iwatsuki M, Sakamoto Y, Yoshida N, Watanabe M, Baba H
    • 雑誌名

      Cancer Lett.

      巻: 375(2) ページ: 360-6

    • DOI

      10.1016/j.canlet.2016.03.009.

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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