本邦で罹患者数が増加している乳癌、特に女性ホルモンの刺激で増大するエストロゲンレセプター陽性乳癌の発症メカニズムの解明を試みた。我々は、近年さまざまな疾患にかかりやすい要因と報告されている、一塩基多型(SNP)に着目した。TNRC9 rs3803662のSNPがマンモグラフィの乳腺濃度に影響を与えること、CYP17A1 rs743572が血清テストステロンに影響を与えること、それぞれのSNPが乳癌の易罹患性に関与するメカニズムである可能性があることを示した。 これら発症メカニズムの解明により、エストロゲンレセプター陽性乳癌の発症を減少させうる可能性がある。
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