研究課題/領域番号 |
26461957
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
柏木 伸一郎 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (80637017)
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研究分担者 |
川尻 成美 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 登録医 (40597283) [辞退]
大平 雅一 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (90203926)
高島 勉 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (80336776)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | トリプルネガティブ乳癌 / 個別化治療 / 上皮間葉転換 / E-cadherin |
研究実績の概要 |
近年,乳癌においてはestrogen receptor (ER), progesterone receptor (PR), human epidermal growth factor receptor 2 (HER2) の発現状況などからホルモン療法や分子標的療法などが選択されている.ER, PR, HER2が陰性であるトリプルネガティブ乳癌 (triple-negative breast cancer, TNBC) では明らかなターゲットがなく治療法はいまだ確立されていない. 申請者はこれまでにTNBCの化学療法感受性を予測し得るバイオマーカーとしてE-cadherinが有用であることを明らかにしてきた.本研究はE-cadherinの発現の有無によりTNBCを細分類し,メチル化解析などの基礎的研究をすすめ,その分子機構の解明を図り,治療抵抗性と考えられるE-cadherin陰性症例をターゲットとした治療の探索と検証を目的とするものである.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
細胞株や臨床検体を用いた研究ともに,結果が集積されてきている.断片的な結果も多いが,総量としては十分な知見があり,想定した結果が期待される. TNBCの細分類はE-cadherinの発現だけでなく,アンドロゲン受容体 (AR) の発現の臨床的検証をすすめ,新たな個別化治療 (AR陽性TNBCに対する内分泌療法) の可能性を明らかにした.さらに高免疫活性のTNBCを明らかにすべく腫瘍内リンパ球浸潤 (TILs) や免疫関連遺伝子 (PD-1, PDL-1など) の探索もすすめている.初年度での研究発表を論文化して海外発表も順調に行われている.現時点では系統だった考察までには至らないが,全体としては今後の研究総括に向けて順調な進捗と思われる.
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今後の研究の推進方策 |
28年度は,今年度の研究結果を更に具体的な研究をすすめていく.現時点では遺伝子プロファイルによるTNBC細分類を簡易な免疫組織染色やFACSなどの簡易な代替手法が可能かどうかの検索をすすめていくのと同時に,それぞれの細分類の分子機構を明らかにしてく.現在,腫瘍免疫との関与を新たなテーマとして検証をすすめている.さらにこれまでの研究結果をデータ化して論文発表をすすめていく.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究成果の進行は順調といえるが,本年度までの研究では当教室で使用可能な機器による研究が中心であった.そのために想定された予算を使用する必要がなかった.
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は,今年度の研究結果を更に具体的な研究をすすめていく.現時点では遺伝子プロファイルによるTNBC細分類を簡易な免疫組織染色やFACSなどの簡易な代替手法が可能かどうかの検索をすすめていくのと同時に,それぞれの細分類の分子機構を明らかにしてく.
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