現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
腫瘍と間質の間にポジティブフィードバックが存在し、ベバシズマブにより、これが遮断されること。また、IL-6が深くこの現象にかかわっていることを示すために以下の実験を行った。1) 癌細胞のみの単培養および間質細胞との共培養の両環境で、HOXB9発現によりVEGFおよびIL-6の培養上清における発現をELISAにて検証, 2) HOXB9発現による癌細胞株の増殖を単培養・共培養下で検証, 3) ベバシズマブ投与により培養上清中の濃度および細胞増殖能が変化するかを検証 これらの実験から、HOXB9誘導に伴い培養上清中のVEGF濃度上昇が認められ、これに伴う細胞増殖促進が認められた。また、この細胞増殖はベバシズマブおよびIL-6の中和抗体により著明に抑制されることが示された。 また、IL-6以外の因子について、網羅的に液性因子を確認したところ、bFGF, G-CSF, GM-CSF, IL1-beta, MCSF, TGF-beta, TGF-alphaなどが腫瘍細胞と間質細胞の間で相互作用を行っている可能性が示された。
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