研究課題/領域番号 |
26461962
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
西川 裕之 聖マリアンナ医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究技術員 (90387077)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 癌抑制遺伝子 |
研究実績の概要 |
申請した交付申請書、平成27年度計画に従って研究を行った。 BAP1,NPM1コンプレックスに対する相互作用因子の同定。免疫沈降-液体クロマトグラフィ-タンデムマススペクトロメトリー (IP-LC-MS/MS)法を用いて実験を行った。培養細胞に目的遺伝子(BAP1,NPM1)を導入してタンパク質を発現させIR、薬剤にてDNA損傷をおこさせた後に細胞を溶解しBAP1,NPM1コンプレックスに結合するタンパク質を免疫沈降し直接プロテアーゼ処理して複合体の混合ペプチドを作成した。作成したペプチドをLC-MS/MSにて分析し質量データを得た。この混合ペプチドの質量データをMATRIX Science社のMASCOT及びX!Tandemの2つのプログラムを用いてデータベース検索し結合タンパクを同定を行った。混合ペプチドを用いるため検索結果に非特異的な結合タンパク質が混ざるため結果閲覧プログラム、MATRIX Science社のSCAFFOLDにて特異的、非特異的なタンパク質の結合を精査した。タンパク質同士の結合を保ちながら核及びクロマチンタンパク質を可溶化する為に細胞溶解には150mM以下の塩濃度に調製した溶解液に低温下で機能するエンドヌクレアーゼ(ベンゾナーゼ)を用いた。 結果、複数の結合因子を同定する事が出来た。DNA損傷を与える前後にて結合タンパク質大きく変化する事分かった。各タンパク質の機能を区分すると翻訳後修飾、転写調節、クロマチンリモデリング関連のタンパク質を同定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請における当初計画に従って研究を行えた為。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度は交付申請での当初計画に従いBAP1,NPM1複合体に対する相互作用因子を同定した。 この結果を基に平成28年度はBAP1,NPM1複合体の役割を解明する。
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次年度使用額が生じた理由 |
BAP1/NPM1複合体との相互作用因子が比較的簡単に同定する事が出来た。
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次年度使用額の使用計画 |
当初計画に従って使用すると共に、さらに精度を上げた相互作用因子の探索を行いそれに伴って発生する消耗品費に充当する。
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