研究課題
1. 外科標本と臨床情報の収集: 病院診療情報から独立させたコンピュータを準備し、患者情報および臨床検体のデータベースの構築を整備してきた。年間約450例の消化器外科の手術症例について病理部と共同で、凍結標本および固定標本をティッシュバンクとして蓄積し、あわせて予後情報を含めた臨床情報をデータベース化してきた。2. 研究内容の発信とalternative pre-mRNA splicing研究の推進: 別記(11. 研究発表)のとおり英語論文を報告、特にフッ化ピリミジン抗癌剤の論説(Expert Opin Drug Deliv. 2017 Apr 11:1-12)では、5-FUの異化酵素であるdihydropyrimidine dehydrogenaseをコードするDPYD遺伝子のalternative pre-mRNA splicingとフッ化ピリミジン感受性との相関に言及し、東北大学外科との共同研究を進めている。また、大腸癌における上皮間葉系転換を規定する遺伝子としてserpini1遺伝子ほかを報告し(Matsuda Y, et al. Cancer Sci. 2016 May;107(5):619-28)、serpini1遺伝子の5’-UTR領域そのほかのsplice variantsの存在から上皮間葉系転換への影響を探索している。3. Pyruvate kinase M遺伝子のSplice variants解析: 同研究所癌化学療法部の田沼延公主任研究員らと好気代謝におけるpyruvate kinase M (PKM)遺伝子のsplice variants (M1, M2)の研究を進め、M2 型splice variantの特異的発現がワールブルグ効果形成に必須で、低酸素環境への適応性を高めているか探索している。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 2件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 1件)
Expert Opin Drug Deliv.
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