研究課題
基盤研究(C)
食道癌における化学療法抵抗性の分子機構を酸化ストレス系シグナルの観点から解明を試みた.酸化ストレス系の下流に位置する分子であるNQO1の腫瘍組織内発現は病理学的治療効果との関連はなかったが,独立した予後不良因子であった.またNQO1発現を調節するNrf2発現との間に有意な相関関係は認められなかった.一方,非腫瘍性扁平上皮のNQO1発現は臨床的治療効果と相関し,発現陰性は独立した予後良好因子であった.非腫瘍性扁平上皮のNQO1発現は,治療抵抗性や予後の予測に有用なバイオマーカーになりうる.
消化器外科学