研究課題/領域番号 |
26461975
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
毛利 靖彦 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (70345974)
|
研究分担者 |
問山 裕二 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (00422824)
田中 光司 三重大学, 医学系研究科, 客員准教授 (10345986)
楠 正人 三重大学, 医学系研究科, 教授 (50192026)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 胃癌 / 腹膜播種 / バイオマーカー |
研究実績の概要 |
腹膜播種に関与するlncRNAのminiRNAが腹膜播種診断血清マーカーとして有用かどうかを原発組織サンプルが存在する胃癌患者の術前血清を使用し、lncRNA (miniRNA)の発現とその臨床病理学的因子や異時性再発の有無(時期)と再発臓器、予後との相関を解析した。また、胃癌腹膜播種関与候補lncRNAのうち発現抑制lncRNA群で特にそのプロモーター領域もしくは周囲上流領域(1000bp以内)にCpG islandをもっているものを候補都市、当院ですでに臨床病理学的因子並びに予後が判明している胃癌切除症例約200例を対象に正常胃粘膜ならびに胃癌部よりDNAを抽出し、上記で候補としたCpG island methylation statusに関してpyrosequenserにて評価し、臨床病理学的因子(とりわけ腹膜播種を予測可能か否か)や予後との相関をretrospectiveに解析した。この解析より、我々は2つのlncRNAを同定した。一つはMetastasis-Associated Lung Adenocarcinoma Transcript 1(MALAT 1)ともう一つはHOX-Antisense Intergenic RNA (HOTAIR)である。これらのlncRNAの細胞学的機能についてin vivoおよびin vitroで検証すると、HOTAIRは粗暴増殖、細胞浸潤、アノイキスと関与し、HOTAIR siRNAにてトランスフェクトさせた胃癌細胞株を用いると腹膜播種の出現は有意に抑制されることを検証した。さらに血清angiopoietin-like protein 2、および、miR-203が遠隔転移陽性胃癌あるいは術後再発症例で有意に高値示す血清バイオマーカーであることを検証することができた。
|