研究成果の概要 |
大腸癌症例の非癌部腸管(正常部)を採取し、粘膜固有層内の単核球を分離した。Lin(CD3,CD19,CD20,CD56)陰性HLA-DR陽性細胞をCD103とCD14で展開し、CD103+CD14-細胞(CD103+細胞)に着目し機能を解析した。正常部腸管に存在するCD103+細胞はCD103-CD14+細胞に比較して制御性T細胞の誘導能が有意に高かった。一方、潰瘍性大腸炎の炎症部腸管に存在するCD103+細胞は、正常腸管のCD103+細胞に比較して炎症性サイトカインの発現が高く、制御性T細胞は誘導しないが炎症を惹起するTh1細胞、Th2細胞、Th17細胞の誘導能が有意に高かった。
|