内臓脂肪からのアディポサイトカインが引き起こす慢性炎症が大腸癌の悪性度に関与することを明らかにすべく、Stage I-III大腸癌症例の術前CT内臓脂肪量測定と、手術時に採取した内臓脂肪組織及び血中でのアディポサイトカイン発現解析を行った。内臓脂肪と予後の関係は女性において、脂肪量過多が予後不良因子であった。また、内臓脂肪組織及び血中でのレプチン発現量と炎症マーカー値は女性において相関していた。各種血中アディポカインと臨床病理学的背景との関連性を調べた結果、脈管侵襲陽性が血清レプチン高値と有意な関係にあることが判明した。
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