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2015 年度 実施状況報告書

新規消化管アデノウイルスに由来する腫瘍溶解療法の大腸癌幹細胞モデルを用いた評価

研究課題

研究課題/領域番号 26462024
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

田代 浄  埼玉医科大学, 医学部, 助教 (40601258)

研究分担者 三谷 幸之介  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (10270901)
山口 茂樹  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (30254220)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード腸管アデノウイルス / ファイバー改変ベクター / 大腸癌 / 遺伝子治療
研究実績の概要

これまでにAd5由来E1欠損型アデノウイルスベクターAd5-CMV-EGFPのKnob部分のみをAd65へ置換したAd5/65-CMV-EGFPとAd61へ置換したAd5/61-CMV-EGFPを2種の腸型新規ウイルスベクターとして作製した。各種消化器癌細胞株に対する感染効率の実験において、アデノウイルス感染経路として「細胞への吸着・侵入」と「細胞内での複製」でどちらの効率が高いのか区別することを目的に、FACSを用いて検討をおこないAd65はAd5の感染パターンに類似することがわかった。また腸管指向性の研究では、ファイバー改変型ベクターを用いたattachment receptorの解析をおこない、主にCARを用いることが明らかになった。しかし受容体レベルでの特異性だけではAd65の腸管親和性を説明するには不十分である。そこで腸内環境におけるアデノウイルスの安定性を検討した実験では、acid pHの安定性はAd5とAd65とではっきりした差が出ないことがわかった。さらにAd5, Ad9, Ad40, Ad65のウイルスを精製し、プラーク(or TCID50)力価ならびにゲノム力価(定量PCR)の測定をおこなった。fiberのrealtime PCRでウイルス量を測定した。A549では同じ腸管親和性を有するAd9のプラークサイズはAd65よりも小さいこともわかった。
癌幹細胞研究では、細胞分与していただいた大腸癌幹細胞のスフェロイド培養、継代培養をおこなっている。癌細胞株以外にも正常大腸上皮細胞をストックしている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

Ad65は(Ad9と同様に)CAR-dependentとCAR-independentの2種の感染経路があることがわかり、CAR-independentとしてシアル酸が示唆されるが、本研究では、シアル酸であることを直接示す事を目指している。Ad65によく似たAd9は、plaque形成能がAd5よりも優れていることが知られており、Ad9を入手し、Ad5, Ad65とともにA549でプラークアッセイを行った。またAd9, Ad31 (Ad61と類似), Ad40(もしくはAd41)を分譲していただき精製した。また耐酸性の実験を追加した。

今後の研究の推進方策

癌幹細胞に対するウイルス治療の研究
・AD65、5、(41、9)GFPベクターで感染力を比較=ウイルス量を揃える目的=293でTCID
・正常大腸上皮、大腸癌幹細胞、癌細胞株SW480でentryをチェック=FACS
・各細胞で感染させ48h or 72hでHarvest=BURSTassay(OUTPUTは293のTCID)
動物実験・マウスに癌細胞を移植してウイルス殺傷効果の検討

次年度使用額が生じた理由

進捗状況に遅延が出ているために、予定実験が後回しとなっているため。
また国際学会への出席や英文校正を控えたため。

次年度使用額の使用計画

着実な研究遂行をおこなう。
国際学会出席と英文校正に要する見込みである。

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公開日: 2017-01-06  

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