幹細胞の分離採取については、腹腔内脂肪からMSCを採取培養し順調に施行。 次に基盤となるブタ過小グラフト移植実験に移ったが、門脈からの細胞投与はやはり門脈圧亢進を認めるため、類洞環境改善を目指しPV-IVCシャント群を作成した。また並行しラットにて肝内微小循環改善法(移植前酸素化一時還流+再灌流時PGE1投与)を検討した。手技安定に時間を要したが、結果的にシャント作成群では生存例が増加した。しかしこのモデルはあまりに状態が不良となるため、このままでは細胞移植によるハイブリッド移植は不可能であると判断された。一方ラット酸素化一時還流モデルは、肝類洞微小循環を改善し考慮に値する方法と考えられた。
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