研究課題
1.脂肪肝ラットの作成・評価:6週齢のS-Dラットに3週間MCD(メチオニン・コリン欠乏)食を投与して作成した。組織学的評価では約50%のmacrovesicular steatosisが確認され、線維化は認めなかった。2.脂肪肝温虚血再灌流モデルによる検討:脂肪肝ラットと正常肝ラット(コントロール)に80分間の70%温虚血後再灌流し比較したところ、脂肪肝ラットでは再灌流24時間後の肝組織壊死領域が正常肝ラットと比較し有意に増加していた。3.温虚血再灌流後のp47phoxの発現の検討:p47phox免疫組織学的検討において、温虚血再灌流後は脂肪肝、正常肝とも再灌流6時間後からp47phoxの発現の増加がみられ、24時間後に最も多く発現していた。また、脂肪肝群、正常肝群の間で比較したところ、脂肪肝群では正常肝群と比較し、有意に再灌流24時間後のp47phoxの発現量が多かった。また、二重免疫染色にて、p47phoxはKupffer cellの細胞膜に発現していた。
2: おおむね順調に進展している
順調に進展している。
平成27年度は前年度確立したラット脂肪肝モデルを使用し、肝温虚血再潅流後の肝傷害に対するNOX阻害剤の有用性を、平成28年度は脂肪肝ラット全肝移植(冷虚血再灌流)モデルを使用して移植後肝障害の評価、分子機序の解明、更にNOX阻害剤の効果を検討する方針である。
すべて 2015
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)
British Journal of Surgery
巻: in press ページ: in press
10.1002/bjs.9820