研究課題
1.脂肪肝温虚血再潅流モデルによる検討:脂肪肝ラット群と正常肝ラット群に対して70%温虚血後再潅流を行い、肝傷害、NOX発現の変化を評価する。(結果)①虚血再灌流傷害にて脂肪肝群は生存率が低下し、肝壊死面積、8-OHdG、TNFαおよびIL-6の増加が見られた。②NOXは脂肪肝群で発現が増強し、再還流後24時間でピークが見られた。③TLR4は脂肪肝で発現が増強し、HMGB1の増加を伴い再還流後に増加した。2.NOX 阻害下における脂肪肝温虚血再潅流傷害の検討:脂肪肝ラット、正常肝ラットNOX 阻害剤apocynin を投与し、Vehicle 投与群と比較する。(結果)NOX阻害剤投与群で生存率の改善、肝壊死面積、8-OHdG、TNFα、IL-6の減少が見られた。NOX阻害剤投与群では再還流直後のTLR4やHMGB1に影響はなく、再還流後24時間のTLR4の発現増加やHMGB1の核外放出が抑制された。
2: おおむね順調に進展している
順調に進展している。
平成28年度は脂肪肝ラット全肝移植(冷虚血再灌流)モデルを使用して移植後肝障害の評価、分子機序の解明、更にNOX阻害剤の効果を検討する方針である。
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Transplantation
巻: 100 ページ: 791-800
10.1097/TP.0000000000001130