マウス実験に関しては、70% 肝切除モデルの確立を行った。B6マウスにおける肝切除の手技的な準備・プロトコール作成は可能であった。並行してヒトサンプル解析を行い、FXR抗体(PPMX社、Clone No. A9033A)を用いて肝切除例の背景肝組織の免疫染色を施行した。良好な染色の局在が得られたものの、染色切片における肝細胞のうち50%以上の核染色(核内移行)が見られる症例はほぼ全例 (n > 50)であり、これの定量的な評価をFXR活性化群・不活性化群に分けることは困難であった。臨床的な意義を検証するためには他のFXR評価法を確立する必要があると考えられた。
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