研究課題
ヒトインバリアントNKT細胞に山中4因子を導入して人工多能性幹細胞を樹立した。これから造血分化を誘導した後、OP9-DLL1上でT細胞分化を誘導した。分化最終段階でIL-2とIL-15を加えることで、a-GalCerに高度の反応性を示すT細胞を得ることができた。この細胞は、CD1d拘束性にa-GalCerを認識して増殖応答を示すとともにIFN-gを産生した。樹状細胞(DC)との共培養では、a-GalCer依存性にDCの成熟とIL-12産生を促進した。このDCにがん抗原ペプチドを負荷して、CD8+T細胞を共培養すると、がん抗原特異的CD8T細胞の増殖を得ることができた。一方、この再生iNKT細胞は、NKG2D、DNAM-1を発現して、K562とU937に強力な細胞傷害活性を示した。詳細な解析により、DNAM-1依存性の傷害活性は、再生iNKT細胞におけるTIGIT欠損によるものであることが分かった。以上より、再生iNKT細胞は、細胞アジュバント効果を発揮するとともに、強力なNK活性を示すことが明らかとなった。
1: 当初の計画以上に進展している
再生iNKT細胞の分化に成功して機能解析が進んだ。
詳細な機能の解析を進めるとともに、免疫不全マウスを用いたin vivo抗腫瘍効果を検討する。
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