多くのがん患者では、iNKT細胞数の減少や機能低下が観察されており、これを回復する方法の開発に期待が寄せられている。私達はiNKT細胞を人工多能性幹細胞(iPSC)まで初期化した後に、IL-2/15を用いて再分化を誘導する方法を開発した。再生iNKT細胞は、α-ガラクトシルセラミドを認識して増殖応答とIFN-γ産生を示し、樹状細胞の活性化を介して細胞傷害性T細胞の増殖を誘導した。一方、再生iNKT細胞は、がん細胞に対してNKG2DとDNAM-1依存性の直接傷害活性を示した。以上より、再生iNKT細胞は、膵臓癌に対して効果的な免疫療法を提供するプラットフォームとなる可能性がある。
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