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2016 年度 実績報告書

膵液中エクソソーム解析による膵癌に対する術前放射線併用化学療法の効果予測の検討

研究課題

研究課題/領域番号 26462079
研究機関地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所)

研究代表者

高橋 秀典  地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 副部長 (90601120)

研究分担者 丸橋 繁  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (20362725) [辞退]
手島 昭樹  地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, その他 (40136049)
冨田 裕彦  地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 主任部長 (60263266)
井岡 達也  地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 副部長 (70501815)
秋田 裕史  地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 医長 (70528463)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード膵癌 / 集学的治療 / 治療抵抗性 / マイクロRNA / エクソソーム
研究実績の概要

術前化学放射線治療の効果をERCP時の膵液中のエクソソームを測定することによって予測可能かどうかを検証する研究である。前回報告時までに、膵液中のエクソソームが採取可能であり、遺伝子発現をRT-PCRで検討可能であることは確認できたが、一方で採取エクソソーム量は非常に少なく、網羅解析などには応用できないという問題点も判明した。そこで候補遺伝子を絞り込むために、膵癌患者を組織学的効果良好(かつ予後良好)群、組織学的効果不良(かつ予後不良)群の2群に分けて、術前治療前後の血清エクソソーム内のmicroRNAを網羅的に解析することとし、予後良好群6例の治療前後の血清及び予後不良群6例の治療前後の血清の合計24例の血清エクソソームを抽出し、microRNA arrayを行った。治療前の予後不良群が良好群に比べて有意に上昇したmicroRNAは429種類認め、治療後の予後不良群で有意に上昇したmicroRNAは384種類認めた。これらのうち治療前後でともに不良群で上昇していたmicroRNAは37種類あり、これらの中にはMir-22,Mir-122, Mir-320といった癌幹細胞や悪性度に関わるmicroRNAが多く含まれており、治療抵抗性に関与している可能性が示唆された。一方で、予後良好群で治療前後で有意に低下し、予後不良群で低下を認めないmicroRNAは189種類認め、これらの中で治療後のmicroRNAが予後良好群で有意に低かったものは84種類あった。これらは術前治療の治療効果の新規バイオマーカーとなる可能性があった。以上より、エクソソーム内のmicroRNAは術前治療の効果予測が可能である可能性が示唆され、今後さらにこれらのmicroRNAを用いて、膵液内のエクソソームで検討していく予定である。

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公開日: 2018-01-16  

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