研究課題/領域番号 |
26462083
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平田 康隆 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70562601)
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研究分担者 |
村上 新 群馬県衛生環境研究所, その他部局等, 研究員 (70190874)
宮田 裕章 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (70409704)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 小児心臓外科データベース / 海外連携 |
研究実績の概要 |
平成26年度は海外の小児心臓外科データベースとの連携、動向の調査のため、サンディエゴで行われたSocietey of Thoracic Surgeons (STS) Congenital Database Task Forceに日本小児心臓外科データベース(JCCVSD)の代表として平田が参加した。ここで、JCCVSDのデータから得られたリスクモデル、および各施設に対するフィードバックのシステムについて発表を行った。ここで、アメリカ、ヨーロッパにおける小児心臓外科データベースの現状、および新たなリスクモデルについての報告、データベースを利用した臨床研究の現状、ならびにデータベースの質を担保するための施設訪問(サイトビジット)についての報告がなされ、これらの知見を得た。これを元に、日本心臓血管外科学会にて行われた小児心臓外科データベース運営会議において、日本の現状と海外の現状を照らし合わせ、以下のような討議を行った。 1.日本のデータベースにおいて、任意入力項目は入力率が非常に低い。このため、任意入力項目は可能であれば削除していくことが望ましい。 2.日本全体でどの手術がどのくらいの数行われていて、その死亡率、合併症などがどのくらいあるかが外科医に不明であるため、臨床研究のアイデアが出しにくい。このため、Annual reportのような形の全体統計をデータベースによって定時していく必要がある。 3. 小児心臓外科領域特有の小児期の段階的手術のfollowが難しくm現在のところ、アンケート調査が次善策であるので、なんらかのフォローアップのシステムを構築する必要がある。 これらの考察に基づき、今後、システムの改善、日本全体におけるデータベースを利用した臨床研究をすすめるための土台をつくることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
小児心臓外科データベースの海外連携、ならびに動向の調査という平成26年度の目的は概ね達成できたと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度に得られた海外における小児心臓外科データベースの動向の調査に基づき、今後の日本におけるデータベースのシステムの改善、ならびにデータベースを利用した臨床研究の推進のための基礎作り、ならびに、より良いリスクモデルの作成などを行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度においては、海外データベース動向調査のための海外渡航における旅費が当初想定していたよりも少ない金額となったため、計画よりも少ない支出となった。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は引き続き海外データベースとの連携、動向の調査を行うための旅費、ならびに国内においてデータベースの質の担保のためのサイトビジットを行うための旅費にあてる予定である。
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