研究成果の概要 |
本研究では自発分化能を有するMuse細胞を用いて,マウス大動脈瘤モデルにおけるその治療効果を検討した.Muse細胞は市販ヒト骨髄間葉系幹細胞からフローサイトメトリーによりSSEA-3陽性細胞として単離し,経尾静脈的に計60,000細胞を投与した. 瘤径拡大率はMuse群で有意に低値を示した.蛍光免疫染色ではMuse群においてGFP/CD31及びGFP/αSMAの二重陽性細胞を認めた.EM染色ではMuse群において有意に弾性線維が保たれていた.Muse細胞は組織構成細胞である血管内皮細胞及び平滑筋細胞に自発分化し効率的な組織修復効果に寄与することで,有意な大動脈瘤治療効果を示す可能性が示唆された.
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