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2015 年度 実施状況報告書

閉塞性動脈疾患における歯周病治療の有効性について

研究課題

研究課題/領域番号 26462102
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

井上 芳徳  東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (70280964)

研究分担者 駒井 宏好  関西医科大学, 医学部, 教授 (00231324)
豊福 崇浩  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (20625066)
小林 宏明  東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (50396967)
工藤 敏文  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (50431911)
和泉 雄一  東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (60159803)
竹内 康雄  東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (60396968)
渋谷 卓  関西医科大学, 医学部, 教授 (60716637) [辞退]
梅田 誠  大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (90193937)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード歯周病 / 慢性閉塞性動脈疾患 / 閉塞性動脈硬化症 / バージャー病
研究実績の概要

閉塞性動脈硬化症またはバージャー病などの慢性閉塞性動脈症例:67例を対象として、歯周病の有無と程度、歯周病菌の種類、血管内皮機能、凝固線溶系、誘電率などを評価した。下肢虚血重症度としてはABI: 0.5-1.3までを対象としたため歯周病は軽症例が多く、中等度以上の症例は10%前後に止まり、歯周病治療を要する中等度ないしは重度の歯周病を有する症例はABIが0.5以下の症例に多いと推定され、新たな症例群について検討することとした。
血管内皮機能に関しては、単変量解析ではABI<0.90および脳血管障害の2項目が血管内皮機能低下と関連性を有していたが、多変量解析ではABI<0.90のみが血管内皮機能低下と有意な関連性を示した。バージャー病においては、歯周病の重症度と血管内皮機能との間に有意な関連性を指摘できなかったが、症例数が少なく今後も継続して検討する予定である。
歯周病の重症度により誘電率のパターンが異なり、軽症例では10MHzにおける誘電率上昇が20-30分でも軽度に止まるのに対して、中等症や重症例では有意に高値を示していた。他の周波数および時間帯も含めて網羅的に解析することより、歯周病重症度別に誘電率の変化、さらには歯周病治療による誘電率の改善度を検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

慢性閉塞性動脈疾患における歯周病の程度や、血管内皮機能および誘電率などの評価については、一定数の症例を対象に検討しており、有意な結果が得られる見込みとなっている。
対象症例をABI: 0.5-1.0としたため、歯周病:軽症例が多く、歯周病治療を要する中等度以上の症例が10例弱と少ないため、歯周病治療前後での比較検討症例が若干少ない。今後、下肢虚血重症度が高度から重度の症例を対象として、歯周病の重症度評価を実施し、歯周病治療前後での評価症例を増やす予定としている。

今後の研究の推進方策

下肢虚血重症度が高度ないしは重度の症例も含めて、歯周病のみならず、血管内皮機能、誘電率などについて検討すると共に、歯周病:中等度以上の症例については、治療前後で各種パラメーターの推移を評価することとしている。

次年度使用額が生じた理由

歯周病:中等度以上の症例が予想より少ないため、歯科治療を要する症例が少数例に止まったこと、さらに治療後の評価を必要とする症例が少なかったため、消耗品の購入が予定より少量となったことにより次年度使用額が発生した。

次年度使用額の使用計画

対象症例として、高度から重度の下肢虚血症例を入れ込むことにより、歯周病治療を実施する症例数を増加させることと、治療を必要とならない軽度から中等度の下肢虚血症例についても症例数を積み重ねることとしている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 歯周病菌の静脈内投与による血管病変動物モデルの検討2015

    • 著者名/発表者名
      猪狩 公宏, 井上 芳徳, 寺崎 宏明, 岩井 武尚
    • 雑誌名

      静脈学

      巻: 26 ページ: 41-46

    • 査読あり

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公開日: 2017-01-06  

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