研究課題/領域番号 |
26462107
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
高橋 信也 広島大学, 大学病院, 病院助教 (70423382)
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研究分担者 |
弓削 類 広島大学, 医歯薬保健学研究院(保), 教授 (20263676)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 脊髄虚血 / 間葉系幹細胞 / ラットモデル |
研究実績の概要 |
ラットを用いた脊髄虚血モデルの作成に関しては、種々の文献的考察から、麻酔薬の腹腔内投与にて、腎動脈下での大動脈遮断による脊髄虚血モデルが可能であると考え、作成を試みたが、45分から60分の虚血にても下肢麻痺に至る例は10%にも満たないため、この方法では、有意な下肢麻痺モデルは作成できないと考えた。 バルーンを用いた方法も種々の報告があるが、胸椎レベルでのバルーンの10から15分の拡張による方法は、麻酔覚醒直後より麻痺を認めるものの、呼吸不全を伴い、術中あるいは術後数時間で死亡するため、不十分な方法であると考えた。 最終的には、バルーンを左鎖骨下動脈末梢にて拡張させ、同時に左頸動脈より中枢血圧が40-50になるように瀉血することにより、心肺への後負荷を減弱させ、末梢臓器虚血を発生させるモデルを採用した。6から15分の蘇血最も下肢麻痺を起こす。長期生存(1カ月)も可能であるが、温度管理と虚血時間の関係が重要であり、術直後に麻痺があっても、数時間で普通に歩き出したり、術直後に麻痺がありかつ元気に食餌を摂取しても翌日脂肪したりすることがある。 ラット間葉系幹細胞の培養細胞移植に関しては、上記にて作成したラットに対して、術後1日目にPKH26にて標識した細胞を尾静脈より投与したところ、脊髄への明らかな標識された細胞の移動を認めたため、繰り返し同様の実験を行って検証したが、同様の結果が得られないため、この方法は確立が低い可能性があると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ラット脊髄虚血モデルは、すでに多くの論文が発表されているものであるが、実際に作成を試みると、ほとんどの文献の方法で作成困難であった。信頼できる作成方法を記載している論文の発表チームは3カ所乃至5カ所であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
ラット脊髄虚血モデルは完成しており、間葉系幹細胞の投与や遺伝子レベルの検索、免疫染色などは、数年来行ってきた方法論で確立しているので、今後は、間葉系幹細胞の投与方法、標識方法の変更、GFPラットの使用等(6月以降)により、より信頼できる結果を出すようにしていく。その上で、トレハロース投与実験に移行していく(この夏より開始予定)。
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