凍結組織培養系を利用して小型肺腺がんで認められる悪性度の指標になる因子を探索することを目指し、バイオバンクで保存している凍結組織を利用して培養を試みた。しかし、継代培養は効率が悪く解析用の試料確保が困難であったため、腫瘍移植マウスを作製して解析を進めることにした。1次移植を行った36症例のうち、12症例で腫瘍の生着が確認された。形成した腫瘍の多くは100mm2以下の小さなものであった。2次移植を行った7症例のうち1症例のみ腫瘍の形成が認められた。今後はさらに症例数を増やし、得られた腫瘍組織について、病理標本の作製及び形態学的特徴の解析を計画している。
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