研究課題
平成28年度には、平成26年度、平成27年度から継続して組織からのマイクロRNAの検出を行った。miRNAの検出 では、抽出した全RNAを、Hy5 miRCURY LNAでラベルし、 マイクロRNA をHy5 Power labeling kit(Exiqon A/S, )でラベルし、マイクロRNA の発現をマイクロRNA microarray kit を用いて約900のマイクロRNAを網羅的に解析した(3D-Gene, Toray, Kamakura, Japan)。 その後、統合解析を行い、特異的なマイクロRNAを検出した。現在のところ、組織でのRNAの抽出を行い、腫瘍組織でのマイクロRNAの検出を行い、5種類のマイクロRNAの上昇および5種類の低下を検出した。この結果を基に現在は、血液での検出が可能かどうか、バイオマーカーとしての可能性を検討中である。血液からのRNAの抽出を開始してマイクロRNAの検出を始めたが、安定した結果が得られずに改良が必要と思われた。採取した血液は、核酸抽出試薬を適量混和し,-80度にして凍結保存する。その後RNAを抽出する.抽出されたRNAはマイクロRNA解析に用いる。血液からは、RNA抽出キットを用いて抽出を行い、微量なRNAの増幅をおこなう。組織からの結果と血液からの結果が一致するか検討を開始したところだが結果が安定せず、軌道修正を行ってきた。
3: やや遅れている
組織でのマイクロRNAの検出は、順調に行え、腫瘍組織でのマイクロRNAの検出を行い、5種類のマイクロRNAの上昇および5種類の低下を検出した。血液での検出が、安定せず、進行が遅れている。当大学の分子病理学分野黒田教授のアドバイスを基に軌道修正を行い、血液での安定した実験結果が得られるように改良している。血液検体の採取も予定よりも遅れている。
組織でのマイクロRNAの検出結果では、肺癌での既知のマイクロRNAに加えて検出されており、血液での検出が可能であるか、バイオマーカーとしての有用性を調べる研究を進めていく。低侵襲で容易に採取可能な血液でのバイオマーカー研究を可能にするため、血液での応用が可能であるかどうかを検証する。手術時に採取された血液を用いて、RNAを採取し、マイクロRNAの検出を試みて。血液標本でも検出可能かどうかを検証する。しかし、血液での検出は、安定した結果がえられずに実験方法を修正した上で血液検体での検出を進めていき、研究を完了する予定である。
組織でのマイクロRNAの検出には成功したが、血液での検討が安定せずに、遅れを生じている。そのために研究計画よりも遅れが生じ、予定していた使用額との差額が生じている。
血液での検出法の改良を進めて、血液でのバイオマーカーとしての可能性を検討して本研究を完了する予定である。
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