研究課題/領域番号 |
26462140
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
秦 美暢 東邦大学, 医学部, 准教授 (90349910)
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研究分担者 |
伊豫田 明 東邦大学, 医学部, 教授 (10302548)
磯部 和順 東邦大学, 医学部, 講師 (70385607)
坂本 晋 東邦大学, 医学部, 講師 (20425440)
大塚 創 東邦大学, 医学部, 助教 (70408855)
牧野 崇 東邦大学, 医学部, 助教 (30459797)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 癌 / 細胞・組織 |
研究実績の概要 |
学会発表として、局所進行肺癌に対する術前導入化学放射線療法の治療成績について検討し、cN2肺癌25例(組織学的N2診断10例、うちEBUS-TBNAまたはTBAC診断2例)で、組織学的治療効果が良好であったEf-3/2症例の5年生存率が92%と良好であったという結論を得たため、第115回日本外科学会定期学術集会で発表した。また術後再発様式についても検討を加え、組織学的治療効果判定がEf-1bと良好ではなかった5例は全例が術後1~30カ月で脳転移を伴って再発したという結論を得たため、第32回日本呼吸器外科学会総会で発表した。論文としては、肺門リンパ節転移を有する症例のうち、節外浸潤のため術中に切除範囲の拡大が必要であった症例については、術前PET/CTが有意な予測因子であったことを「Predicted extracapsular invasion of hilar lymph node metastasis by fusion positron emission tomography/computed tomography in patients with lung cancer」としてまとめ、また、肺癌の外科治療後5年以上経過後に異時性第二癌の手術を施行した12症例について、第二癌がリンパ節転移を有さない小型肺癌であれば治療成績が良好であったことを「Metachronous second primary lung cancer surgically treated five years or more after the initial surgery」としてまとめ、これら2編がMolecular and clinical oncology誌にacceptされ、acknowledgementに本研究費のサポートを受けた趣旨を記載した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究に関しては、ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する申請書を東邦大学医学部倫理審査委員会へ提出し、審査を受けすでに承認済みである(平成25年9月3日倫理審査申請番号25047)。肺癌と診断されて東邦大学大森病院呼吸器外科に入院となり、本研究に対して書面での同意を得られた患者を対象とし、術前の超音波気管支鏡下生検検体と手術の際に採取した肺癌検体を用いて、臨床データの解析とともに研究を進めている。また、本研究の目標として掲げた「切除不能癌のdown staging及び根治切除率と予後の改善」についてより効果的な術前導入化学療法を個別化医療としてデザインするための臨床データの解析を進め、2015年第115回日本外科学会定期学術集会及び2015年第32回日本呼吸器外科学会総会で発表した。さらに、術前導入化学療法施行症例についても臨床データの解析及び分子生物学的特徴の検討を進めていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
肺癌と診断されて東邦大学大森病院呼吸器外科に入院となり、本研究に対して書面での同意を得られた患者を対象とし、術前の超音波気管支鏡下生検検体と手術の際に採取した肺癌検体を用いて、epidermal growth factor receptor (EGFR) 遺伝子変異と遺伝子増幅、K-ras 遺伝子変異、c-kit 遺伝子変異、HER2 の過剰発現、HER2 遺伝子増幅など、DNAとRNAの発現解析及び蛋白発現解析を行う。年齢、性別、喫煙、腫瘍部位、治療前腫瘍マーカー、治療前画像診断におけるpositron emission tomography (PET)のstandardized uptake value値、臨床病期、治療内容、治療反応性、無増悪期間、生存期間などの臨床的な背景や、特殊な組織型を含む病理組織診断、腫瘍径、核分裂数、リンパ節転移、病理病期などの各因子における遺伝子発現や遺伝子変異の相違を検討する。術前導入化学放射線療法を施行された症例については、治療前あるいは術前治療終了時における、これらの分子生物学的特徴と治療効果判定結果及び無再発生存期間と再発様式についての関連を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
主たる検討対象とした肺門縦隔リンパ節転移を有する肺癌手術症例の頻度が一定ではなかったため、検査費用として計上した金額に未使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
H28年度の研究計画の中で、手術症例及び術前化学放射線治療施行症例に対して適切に執行する予定である。また、研究データ解析費用ならびに国内・国際学会での研究成果発表のための費用、事務処理・報告書作成補助等の人件費にも使用予定である。
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