縦隔リンパ節転移を有し術前化学放射線療法後に切除した進行肺癌20例に対し、主病巣及び転移リンパ節の生検検体と手術標本を用いて、class III beta-tubulinとexcision repair cross-complementing 1の蛋白発現を解析し、治療効果及び予後と比較検討した。組織学的効果が著効及び中等度であった症例は有意に予後良好であったが、生検検体からの予測は困難であった。両者ともに高発現であった症例は予後不良であったが有意差は認められなかった。予後因子として強いものではないが、集学的治療における個別化治療の構築に有用な結果と思われた。
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