最終年度に実施した研究成果 1)早期肺がんにおいて予後因子となりうる遺伝子エピジェネティクス異常について、これまでに報告されていない複数の遺伝子について検討を行い、MDFIが分子生物学的マーカーとなる可能性を発見した。国際学会での発表に続いて現在論文作成中であり、近日投稿予定である。 2)肺がん発生リスクと関連する口腔粘膜遺伝子異常について、遺伝子メチル化異常が分子生物学的マーカーとなりうる新規遺伝子を複数発見し、現在論文作成中である。また昨年までに検出・発表・報告してきた複数遺伝子メチル化異常について統合解析を行うことで、肺がん発生リスク群同定における正確度の向上につながる可能性について発表予定である。 3)がん発生に関する環境因子として酸化ストレスと肺がん組織メチル化異常の関連性について遺伝子異常のプロファイル作成を進めており、今後発表予定である。
研究機関全体を通して、早期肺がんにおいて予後因子となりうる遺伝子エピジェネティクス異常について、複数の新規遺伝子が分子生物学的マーカーとなりうることを発見できた。中でも2014年のSociety of Thoracic Surgeryでの発表は優秀ポスターに選定され、また複数の英文原書ならびに英文総説を発表した。肺がん発生リスクと関連する口腔粘膜遺伝子異常についても、新規遺伝子を複数発見し、国内外での学会発表をならびに英論文による発表を行った。今後は多施設・多数症例での批准・検討を計画しており、現在調整中である。
|