心原性脳塞栓症モデルに対するStaphylokinase (SAK)の経静脈的投与は400μg/kgでは、ヒト臨床投与量の組織プラスミノーゲンアクチベーター(t-PA)600μg/kgと同程度の脳梗塞軽減作用があり、SAKはt-PAよりも呼吸器合併症が少なく死亡率も低かった。MMP-9抑制による血液脳関門温存が認められた。脳梗塞モデルに対する抗VEGF阻害剤の内頸動脈投与は用量依存性に脳浮腫を改善した。IP3KAやOccludin発現が抑制された。高容量SAKの経静脈投与は、t-PA静注療法に代わりうる脳塞栓症の治療手段であり、抗脳浮腫治療と併用することで、相乗効果が得られる。
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