β-アドレナリン受容体アゴニストによる摘出ウサギ脳底動脈に対する弛緩作用を検討した。その結果,KClで収縮させた脳底動脈に対し,リトドリン塩酸塩を含むβ-アドレナリン受容体アゴニストは用量依存的に血管を弛緩させた。ウサギ,イヌ及びヒトの脳底動脈におけるβ-アドレナリン受容体mRNAの発現について検討したところ,β1及びβ2-アドレナリン受容体mRNAの発現を認めた。そこで,イヌを用いてくも膜下出血後の脳血管攣縮モデルを作製し,リトドリン塩酸塩の治療効果の検討を行った。しかしながら,リトドリン塩酸塩の脳血管攣縮改善効果は認められなかった。
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