研究成果の概要 |
脳卒中後の予後改善に新たな治療法が切望されている。閉経後の脳梗塞について、estrogen欠乏による、ERαの発現低下と脳損傷の拡大との関係を示した(島田ら2011,木内ら, 2012)。閉経後にはERαの発現が低下し、ホルモン補充療法の効果が低減する。近年、ERβの賦活化と脳保護作用の関連性が報告された。Estrogen受容体調整薬(SERM)のERβ賦活化作用と脳動脈瘤破裂抑制の関連を調べた。IL-1β低下作用や血管壁崩壊に関わるMMP-9の低下と関連した破裂抑制効果を示し、ERβ賦活と炎症関連分子の制御が新たな治療標的と推察された。
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