研究課題
人骨髄間葉系幹細胞(hMSC)をyoung (20-30歳)、old (57-65歳)の2群に分け、そのconditioned medium (CM) を用いて、栄養因子の検討を行った。次に、SDラットを用いて中大脳動脈再灌流モデル(75分閉塞) を作成し、発症24時間後に経頚動脈的にPBS(control)、24歳男性由来MSC (young)、64歳男性由来MSC (old)を100万個、それぞれ投与した。神経学的機能評価はmodified Neuroseverity score (mNSS)を用いて行い、脳の組織学的検討を行った。CMの検討ではPlatelet derived growth factor BBは年齢と負の相関を認め、young群でold群と比較して有意に高値であった。mNSSでは21日目で他の2群と比較して明らかにyoung群で改善が見られた。21日目の脳梗塞周囲の病理組織学的評価では小膠細胞は他の2群と比較して有意にyoung群 で少なかった。血管周囲細胞に覆われた新生血管の数は他の2群と比較してyoung群で優位に増加していた。神経幹細胞は他の2群に比べyoung群で多かった。これらの結果から、急性期薬物治療との融合を行う上で、ドナーの品質管理が重要であることが明らかとなった。
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J Clin Neurosci
巻: 32 ページ: 24-29
10.1016/j.jocn.2015.12.043.