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2015 年度 実施状況報告書

幹細胞分化誘導薬を用いたCED法による膠芽腫新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26462175
研究機関山形大学

研究代表者

園田 順彦  山形大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90302140)

研究分担者 齋藤 竜太  東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10400243)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードCED / 幹細胞 / 膠芽腫
研究実績の概要

グリオーマ幹細胞としてbRiTs-G3細胞(慶應義塾大学 佐谷秀行先生より提供)を用い研究をおこなった。AICAR 5mgを950l PBSで溶解し50mMとし、100ul毎に分注し-20℃で保存し適宜希釈して使用した。beta-actin、GFAP、sox2、CD44、Nestinについてウエスタンブロット法で検討した結果、幹細胞マーカーといわれるsox2, CD44, Nestinは治療群にて発現が低下し、GFAPのは変わらなかった。AICAR投与により幹細胞性の低下が示唆された。次にAICARの細胞毒性効果について検討した。濃度を変えてAICARを投与しても、細胞増殖には影響がなかった。
続いてAICAR を0.15, 0.3, 0.6, 1.25, 2.5, 5mM投与し、48時間培養したneurosphereの形成について測定した。核濃度n=3で行い、sphereの個数を測定すると、濃度依存性にsphereの形成が抑制された。最後にAICARのconvection-enhanced delivery(CED)による投与を行い、幹細グリオーマ幹細胞モデルにおける生存解析をおこなった。、まずAICARの毒性の有無について検討したが、観察期間3週間内に体重の変化、神経脱落症状の出現、創部の変化は認められなかった。引き続き、生存試験をおこなったが、AICAR投与群はcontrol群に比較して有意な生存延長効果は認められなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度の計画予定であった。AICARの幹細胞性がin vitroで抑制されること、しかしながら動物実験実験では明らかな毒性はないものの、生存期間の延長効果は認められなかった。この実験結果より、今後何らかの抗腫瘍薬との併用あるいは遠隔転移動物モデルを新たに作成し効果を検証する必要があると考えられた。

今後の研究の推進方策

今後の予定としては、抗腫瘍薬テモゾロミドの併用等でAICARの効果を示す可能性があり研究を続行する予定である。しかしながら近年、腫瘍幹細胞の浸潤性、遠隔再発などの関与を報告する論文がいくつかあることから、単剤で抗腫瘍効果を認めなかったとしても、浸潤性の予防効果を認めた可能性がある。そこで、ラット脳内の腫瘍組織を検討し、浸潤性についても、引き続き検討を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

本研究のうち 動物実験において当初、予想していた結果と異なる結果を得たため、新たな動物実験モデルを考案する必要が生じたため、期間内での使用額の執行が困難であった

次年度使用額の使用計画

動物実験に使用する予定

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公開日: 2017-01-06  

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