予後不良の中枢神経系原発悪性リンパ腫(PCNSL)に対し、rituximab及びアルキル化剤を加えた多剤併用R-MPV-A療法は有効性が高く、2012年以降に本療法を施行した32例で予後に関与する臨床因子・分子マーカーの検索を行った。無増悪生存(PFS)に関与する因子(単変量)は、年齢(<70歳、p=0.059)、単発(p=0.010)、MGMTメチル化(p=0.056)、MMSE≧24(p=0.025)であったが、MYD88変異はPFSに影響しなかった。MMR関連の因子はいずれも高発現群がPFS良好な傾向であった。MGMTメチル化や初発時の高MMSEスコアが予後良好因子の可能性が示唆された。
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