研究課題
リリカなどの薬物治療に難渋する神経障害性疼痛(NP)は電気刺激療法などの侵襲的な治療が行われることがあるが、すべての患者に奏功するわけではなく、反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)などの非侵襲的な治療の需要が高まっている。そこで本研究は11.7Tという高磁場のMRIを用いて、慢性疼痛モデルラットの詳細な画像解析をすることで、その病態を究明し、rTMSの最適な刺激条件を同定することを目的としている。まずは平成26年度、坐骨神経を結紮する慢性疼痛モデルラット作成の手技を習得し、再現性あるモデルを作成することに成功した。その慢性疼痛モデルラットにrTMSを施行するための麻酔や磁気刺激装置、筋電図の準備を整えた。平成27年度、7Tの先行研究に基づいた麻酔や撮像パラメータに準じて、11.7TのMRIでの撮像を行い、解剖的MRI撮影に成功した。しかし今回の11.7TのMRIは動物を縦入れするタイプのもので、持続した麻酔した状態のラットの安静時機能的MRI撮影を安定して行うことに難渋した。平成28年度、11.7TのMRIでの解剖的MRI撮影はできたが、安静時機能的MRI撮影は安定して得られなかった。問題点としては、動物を縦に保持する必要性があること、持続した麻酔状態を継続する点、モーションアーティファクトなどが挙げられる。よって血液脳関門を薬剤にて破綻させた状態で、高頻度または低頻度rTMSによる一次運動野刺激の施行と同時にMn2+を投与し、脳賦活に伴って組織内に流入したMn2+の造影効果で脳賦活領域を観察する神経賦活磁気共鳴画像法(AIM MRI)による脳賦活部位を検討する事、およびディプリバン麻酔したラットに、マニトールを投与することで可逆的な血液脳関門の破壊を行い、MnCl2投与と同時にフォンフライフィラメント刺激によるアロジニアを起こした後、11.7TのMRIによる脳賦活部位の検討は十分に行えていない。
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