研究課題
①ラットてんかんモデルを用いた研究。雌SDラットの腹腔内にカイニン酸(10 mg/kg)を投与し、てんかんモデルを作成した。このモデルでは、投与後2時間後にはほぼ全例で痙攣を発症する。そのタイミングで頭蓋骨をpaper thin に切削し、ラット皮質脳波測定用電極で皮質脳波を測定するとてんかん性異常波を確認できた。このモデルを用いて髄液・血液を収集した。髄液は、三種混合麻酔薬 (ドミトール、ベトロファーム、ドルミカム)の腹腔投与による麻酔下で、ラット大槽から約100μlを採取した。モデル作成前、カイニン酸投与後6時間、2日後、7日後に髄液ならびに、血液を採取し、これらの検体中のHMGB1の濃度をELISA法で測定した。その結果、てんかんモデルでは2日後の髄液でHMGB1濃度は上昇していた。一方、血液中のHMGB1濃度の上昇を認めなかった。2日後のHMGB1濃度に焦点を当て、投与前およびコントロール(腹腔内PBS投与例)との比較、発作の強度との関連を明らかにしようとした。②てんかん患者を対象とした研究。侵襲を有する前向き研究として、倫理委員会の承認を得た。てんかん患者からてんかん発作前後での血液サンプルを採取、また髄液採取を行う非てんかん患者から髄液・血液サンプルを収集した。非てんかん患者である正常圧水頭症患者から得られた髄液中のHMGB1濃度をELISAプレートで測定すると、測定感度以下であった。てんかん患者の血漿中HMGB1濃度は、軽度の発作では上昇を認めなかった。
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