研究課題/領域番号 |
26462223
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
加藤 天美 近畿大学, 医学部, 教授 (00233776)
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研究分担者 |
池田 昭夫 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90212761)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 難治てんかん / 迷走神経刺激療法 / バイオマーカー |
研究実績の概要 |
難治てんかんに対する迷走神経刺激療法(VNS)の発作抑制有効率は、50%程度にとどまり、どの様な患者に有効か、VNS用ジェネレータ埋め込みの術前に予測する方法は明かにされていない。本研究は、VNS対象患者において神経ネットワークの定量的解析や、脳波の特徴と治療成績を比較検討し、さらに、低周波経皮刺激装置を用いた脳の賦活を応用してレスポンダーを規定する因子(バイオマーカー)を評価し、より効率の良いVNS手術適応条件を見いだすことが目的である。 本年度は3名のVNS施行患者において、4週間の観察期間を置き、ベースラインの脳波、安静時PETを計測した。FDG-PETは、3D-SSP(three-dimensional stereotactic surface projections)を使って、低代謝あるいは高代謝として統計的に有意となる場所を定量的に確認した。さらに、現有の市販の低周波刺激器(低周波治療器、エレパルス、オムロンヘルスケアー)の刺激パラメータを計測し、患者への施行を準備している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
患者からのデータ収集、脳波解析環境の整備、低周波刺激器の準備など、研究は計画どおり、おおむね順調に進行しているから。
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今後の研究の推進方策 |
VNS施行患者から収集すべきデータ、実験プロトコールの詳細を詰めて倫理委員会に提出し、承認を受ける。現有の低周波刺激器のパラメータを解析し、一定の統一された刺激が患者に与えられるように方策を練る。低周波刺激器を患者に使用して頂き、その前後の発作頻度、脳波変化などを収集する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究分担者の配分残額ならびに、本年度物品購入時の端数金額。
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次年度使用額の使用計画 |
当初の計画通り研究の進捗に合わせて使用する計画である。
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