難治てんかんに対する迷走神経刺激療法(VNS)のレスポンダーを規定する因子(バイオマーカー)を明かにするため、VNS前後の脳波の特徴と治療成績を比較検討し、さらに、低周波経皮刺激装置を用いた脳の賦活を応用し、より効率の良いVNS手術適応条件を見いだすことを目的とした。VNS症例45例のうち、フォローアップが可能であった35例を後方視的に解析したところ、24例で発作頻度が半分以下に減少し、3例で抗てんかん薬の減量に至った。また、VNSレスポンダーと非レスポンダーにおける脳波を比較したところ、VNSによる陽性の緩変動電位が発作抑制効果と相関することを明らかにした。
|