対象症例は、姉弟例で共に重度知的障害、運動発達遅滞と著しい身体発育不全(低身長)が見られ、姉には二分脊椎とキアリーⅡ型奇形が見られた。解析の結果、姉弟共に2番染色体短腕末端のトリソミーと5番染色体短腕末端のモノソミーがあり、その大きさはそれぞれ18.77 Mb と 17.89 Mbであった。父親に2番染色体短腕と5番染色体短腕間での均衡型相互転座が見られ、父親の精子が正常核型の母親の卵と受精することで、姉と弟にトリソミー2pとモノソミー5pが生じたと考えられた。我々は、染色体転座の断点部位を同定した。海外の症例とともに5例に見られる染色体の構造異常は神経管閉鎖障害の病因と考えられる
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