本研究では、側弯症矯正手術で椎弓根に刺入するスクリューに生じる力学負荷を実験的・解析的に算出することを目的として検討を行い、以下の成果を得た。1)椎骨間を固定するロッドを回転させて側弯状態を後弯状態に矯正する際には、矯正範囲の両端には椎弓根スクリューを椎骨に押し付ける荷重、隣接スクリューには椎骨から引き抜く荷重が発生すること。2)ロッドを椎弓根スクリューに固定する際には、その締結順序が力学負荷に大きく影響し、スキップにより負荷が低減する場合もあること。3)そして、X線CT画像に基づき、患者別の椎骨模型を作成する手法を確立した。
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