研究課題
基盤研究(C)
生体内で安定したケラタン硫酸(KS)分解酵素の安全性確認後、ラット胸髄圧挫損傷モデルを作成して酵素投与を行い、下肢運動機能の回復や感覚機能回復、組織学的回復を、神経保護作用とともに確認した。脊髄損傷による下肢麻痺回復後にアロデニアを認めなかった。骨髄幹細胞移植やリハビリテーションとの併用効果は、損傷後2週からの亜急性期以降に効果がみられたが、下肢関節拘縮の個体ではリハビリテーションの効果がなかった。KS分解酵素は脊髄再生においてアロデニアを生じない運動機能回復効果とともに、神経保護や痕抑制効果により、細胞移植やリハビリテーションに適した環境が整えられると考えられ、今後の臨床応用が期待できる。
整形外科