血管束と骨髄間葉系細胞、脱細胞化同種神経マトリックスを導管内へ移植した新規人工神経の成績を、ラット坐骨神経モデル(20 mm欠損)を用いて自家神経移植と比較した。術後24週の人工神経移植術群は神経移植術群に比較して後肢足底部接地面積が有意に大きく、接地圧も大きい傾向が見られた。足底内転筋での複合筋活動電位の振幅、運動神経伝導速度も、人工神経群の方が神経移植群に勝る傾向を認めた。再生神経の組織形態学的検索でも、有髄軸索線維数は人工神経群で少ないが、その直径は大きい傾向が見られた。この人工神経内の神経再生は、自家神経移植に匹敵した。
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