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2017 年度 実績報告書

脊髄損傷における境界膜の作用機序の解明および治療応用への基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 26462243
研究機関岡山大学

研究代表者

米澤 朋子  岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (30304299)

研究分担者 斉藤 健司  新見公立短期大学, その他, 教授 (70270014)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード脊髄損傷 / コラーゲン
研究実績の概要

損傷脊髄の損傷部周囲には境界膜が形成される。グリア瘢痕や線維性瘢痕は組織修復に対して影響を持つことが知られるが、境界膜での細胞外マトリックスと周囲の細胞との相互作用も組織の修復に大きな影響を持つと考えられる。通常、境界膜とはアストロサイトの終足が軟膜や血管の基底膜に沿って配置し、基底膜と共に形成される膜様構造のことを指す。脊髄損傷後には境界膜も破綻するが、損傷部周囲に新たな境界膜が徐々に形成される。我々は“境界膜に特有のIV型コラーゲン分子が亜急性期には運動機能の回復を抑制する一方で、慢性期には境界膜の安定化や恒常性の獲得に働くのではないか”と考えた。本研究課題では脊髄損傷後の組織修復における境界膜の重要性を知り、その作業機序を解明することとした。まず初めに本研究で着目したIV型コラーゲンノックアウトマウスと野生型マウスを用いて、脊髄損傷後の歩行運動の機能の回復について検証を行った。さらに、脊髄損傷後の亜急性期における境界膜の形成や機能の回復に関与する複数の二次損傷の現象についてIV型コラーゲンノックアウトマウスと野生型マウス間で比較を行なった。免疫組織染色法を用いて解析を行ったところ、境界膜の形成時期には大きな違いはみられず、調査した境界膜成分においてもその分布に大きな違いはみられなかった。また血管新生や炎症性細胞の浸潤にも大きな違いは見られなかったが、線維性瘢痕の形成には違いがあると考えられた。さらにRT-PCR法など異なる手法で検討を重ねる必要があると考えている。本研究ではターゲットとしたIV型コラーゲンが脊髄損傷後の亜急性期において抑制効果をもつ可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] Max-Planck institute(ドイツ)

    • 国名
      ドイツ
    • 外国機関名
      Max-Planck institute
  • [雑誌論文] Type IV collagen α6 chain is a regulator of keratin 10 in keratinization of oral mucosal epithelium.2018

    • 著者名/発表者名
      Komori T, Ono M, Hara ES, Ueda J, Nguyen HTT, Nguyen HT, Yonezawa T, Maeba T, Kimura-Ono A, Takarada T, Momota R, Maekawa K, Kuboki T, Oohashi T.
    • 雑誌名

      Sci Rep.

      巻: 8 ページ: 2612

    • DOI

      10.1038/s41598-018-21000-0.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [備考] 岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 分子医化学

    • URL

      http://www.okayama-u-mbb.jp/

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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